「検査結果から考えると、インスリン療法にすぐ入るのがいいと思います」とお医者さんから言われ、たぶん「あっ、はい」と感情を出さずに答えたと思うのですが、心の中では「毎日自分で注射を打つなんてめっちゃ怖い。うそやん」と思いました。
30回打って、痛いのは2回ぐらい
先生からインスリン注射の話を聞きながら、途中途中で話を遮るように「痛いんですか?」「普通の腕に受ける注射ぐらいですか?」「チクっとはするんですよね?」と無意識に聞いていました。
最初は「皆さん、特に問題なく打っておられますよ」と言ってくれていた先生も、「そりゃ、まあ針を刺すわけですから‥‥」と言い方が変わってきて、「ほらほら、やっぱり痛いんじゃない!」と責め立てたい気持ちになりました。
でも私のその様子を見てか、「一番細い針を指定しておきますね」と言ってくれました。
結論から言いますと、30回中20回はまったく痛くないです。残り10回のうち8回はほんのちょっとだけチクッとしたかな?ぐらい。残り2回ははっきりと「痛っ!」。
人間の体の表面には痛点が点在しているらしく、ここを打てば痛いとか、ここなら痛くないとはっきりは言えないそうです。だから毎回が賭けみたいなものですね。でも、これからインスリン注射を始める方も安心してください。十分耐えられる範囲なので大丈夫です。たいていはほぼ何も感じません。
インスリンと針は処方箋をもらって薬局で購入
最初の時は、先に薬局でインスリンをゲットして病院に戻り、看護師さんから丁寧に打ち方の指導を受けました。
即効性のあるもの、優しく長く持続するもの、インスリンにも種類があるそうで、私に処方されたのは、「ライゾデグ配合注」という名前のもので、適度に即効性もあり、その後の持続性もあるミックスタイプのものです。
同じ場所に打ち続けるとしこりができるので注意 でも2、3cmずつずらすって無理!
インスリンはお腹に打つのですが、同じ場所に打ち続けると固いしこりになるそうです。だから、毎回2、3cmずつずらしてくださいって言われたのですが、実際に打ち始めると、2、3cmどころか、前回どこに打ったかなんてまったく覚えていない(私だけ?)。
大きく右の下とか、左の上とかおおざっぱな範囲でならかろうじて覚えていられますが、2、3cmずらすなんて言えるほどピンポイントでは覚えてないです。打った後に油性ペンで印でもつけておかない限り、少なくとも私には無理。だから、とにかく朝は右側、夜は左側という決まりだけ作って、あとはぼんやりと記憶をたどって、たぶんここなら大丈夫と思った場所に打っています。
朝が忙しくなった
朝は血糖値を測り、インスリンを打ち、朝ご飯を食べるので、少し早起きしなくてはならなくなりました。インスリンを打って、ご飯(糖分)をとらないと低血糖の発作を起こしかねないので、インスリンを打ったら必ず食事をするように言われたのです。これまで朝ご飯を食べてなかったので、いきなり朝が忙しくなりました。でも健康的な生活であることに違いないので、まじめに続けようと思います。
インスリン注射の手順
最後に、ご興味のある方のために、インスリン注射の手順をご紹介します。
1)まずは手をきれいに洗う。
2)インスリンのキャップを外し、針を設置する部分をアルコール綿でぬぐう。
3)個別にケースに収められた針をインスリンの先に回しながらはめる。
4)針のケースをまっすぐ引き、インスリンの先に針が設置されていることを確認する
5)インスリンの量を示すメモリを空打ち用に2に合わす。
6)針を上に向けて持ち、気泡が上部にたまるように上半分の適当な位置を3,4回指ではじく
7)針を上に向けたまま、ペン型の下側にある発射ボタンを押すと、インスリンが出て空打ちが完了
8)指定の量(私は8単位)の数までメモリを合わせる
9)おへそまわりの打とうと思う場所をアルコール綿でぬぐって消毒する
10)消毒した場所のお肉をつまみ(つまんだ方が打ちやすい)、インスリンの針を皮膚に垂直にブスッと刺し、ペンの発射ボタンを押す。
11)刺したまま6秒待ち、ゆっくりと抜く
12)針のケースをかぶせて、付けた時とは逆側に回していくと、ケースに針が収まった状態で外れる
13)針は医療廃棄物なので、家庭ゴミとしては出せないため、薬局でもらった使用済みの針を入れる容器か、なければペットボトルなどにためておき、まとめて薬局で引き取ってもらう
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