3軒目の眼科医でようやく納得。インスリン療法で遠視が進む
ようやく納得のいく説明が聞けました。
糖尿病の診断を受ける前の2020年前半は急に老眼が進んだ気がして、手元のものがぼやけて読めなくなったと感じていたのですが、糖尿病内科に通いだし、インスリンを打ち始めたら、今度は前方が全体にぼやけて、道を歩くのが怖くなるほど遠くが見えなくなりました。
一般に血糖値が上がると近視に傾き、血糖値が下がると遠視に傾くそうです。血糖値が高ければ高いほど、深刻であればあるほど、飲み薬ではなくインスリン療法が採用されると思いますが、インスリンで急激に血糖値を下げると、目の機能が対応しきれなくて、一時的に遠視に大きく傾く人がいるそうで、私の場合はまさにこれに当たると思われます。
飲み薬で治療を受けている人は、血糖値の変動がゆるやかなので、このような症状は出ないそうです。
3軒目の先生の説明を受けて、状況に当てはめていって、初めて「まさにその通り」となりました。
視力が回復することを誰も教えてくれなかった
私が問題にしたいのはここからです。
1軒目の眼科医は糖尿病との関連さえも認めず、2軒目の眼科医は、その先の話をまったくしてくれませんでした。
インスリン療法に体が慣れてきて、血糖値の大きな変動が落ち着いてきたら、視力は元に戻るということをです。
「元に戻る」と言い切らなくても「多少は回復する可能性がある」ぐらいは言ってくれてもよかったんじゃないでしょうか。そうしたら急いで眼鏡を作ることもなかったんです。
私、1軒目でも2軒目でも、糖尿病が判明したばかりであることも、急に目が見えなくなったことも言いました。前から歩いてくる人の表情がわからなくて怖い。通りに出ている看板がぼやけて見えなくなった。そんなことはこれまでなかった。急に見えなくなった。本当に急にこうなったんです!!!と強く訴えました。だって、体感的には本当にいきなり見えなくなって、糖尿病網膜症ではないにしても、このままひたすら悪化して、最後は失明するんじゃないかと心の底から怖かったんです。それぐらい急な出来事でした。
はい、2軒目の眼科医は、大きな病気をすることで、視力が大きく変わる人がいるという話はしてくれました。私もそれに該当するのだろうと言われ、納得をしました。用途ごとに眼鏡を変えるよりも、遠近両用の眼鏡を作って、それをかけっぱなしで生活するのが楽だと思うと助言いただいたので、その場で眼鏡の処方をお願いしました。そこから先は遠近両用眼鏡をかける生活が一生続くのだと覚悟を決めました。だから、ちゃんと眼鏡屋さんで眼鏡を作ったのです。
「視力が回復する可能性もあるので、しばらく様子をみましょう」と言わないどころか、ほいほいと遠近両用の眼鏡の処方箋を作ってくれちゃって!!!
あぁ、どうして私は2万円も出して、遠近両用眼鏡を作ってしまったのか。
眼鏡店のJINSで作った眼鏡は、完成品を受け取るまで2週間ぐらいあり、それを受け取った時点で、すでに違和感がありました。もちろんJINSが悪いわけではなく、処方通りに作ってくれています。
完成品をかけて、遠くを見たら、かなりぼやける。眼鏡をはずしたほうが明らかによく見える状態でした。
最初は眼鏡がおかしいのかと思いましたが、よく考えたら、その時点ですでに前から歩いてくる人の表情も通りに出ている看板も普通に見えるようになっていたのです。2軒目の眼科医で眼鏡の処方をしてもらってから、完成品の眼鏡を受け取るまで3週間ほどでしたが、その間に私の視力はかなり元に戻ってきていたのだと思います。
3軒目の眼科医のお話でも、1か月ぐらいで症状が治まる人が多いとのことでした。
いずれまた見え方が変わってくるかもしれないと思い、この合わない眼鏡を3か月ほど我慢してかけていました。でもやっぱり合わないと思ったので、セカンドオピニオンというか、サードオピニオンですが、この3軒目の眼科医に行き、再び同じ説明をしたところ、ようやく納得のいく説明を受けたというわけです。
血糖値が急激に下がると浸透圧で水晶体が薄くなる
3軒目の先生は細かく説明をしてくれましたが、私の理解力と記憶力でここに書けるのは、血糖値が継続して高くなると、目の水晶体にも糖がたまり、水分も含めて水晶体が厚くなり、視力は近視に傾く。そこでインスリンを注射して血糖値を急に下げると、浸透圧で水分が一気に放出されて、今度は水晶体が薄くなり、視力は遠視に傾く。その変動がゆっくりであれば、水晶体も健全な状態を保とうとするから元の視力にそれほど大きな影響は出ないけれど、インスリン注射などで急激に血糖値を下げると、目が対応しきれずに一時的な遠視になることがある。でも血糖値の大きな変動が落ち着くと、目もそれに慣れてきて、元に戻っていくという理屈だそうです。かなりおおざっぱですが、こんな感じのお話でした。
100円ショップの老眼鏡で十分だったのに
しかも! しかも! 私の場合は幸運にも乱視がほぼない。つまり、100円ショップの老眼鏡で十分事足りるそうです。「老眼鏡はわざわざ作らなくてもいいと思いますよ」と言われました。
私は仕事をする時しか眼鏡をかけないので、おしゃれである必要はありません。本当は100円ですんだのに、2万円近く使って眼鏡を作ってしまった!
糖尿病内科の先生も「視力は関係ない」と言った
急に目が見えなくなった話は、かかりつけの糖尿病内科の先生にも話しました。でも「う~ん、それはあまり関係ないんじゃないかな」と言われました。その話を糖尿病内科の先生にしたのは、2軒目の眼科に行く前だったので、遠視とか近視とかというより、単に「急に目が悪くなった気がする、手元の資料も読めないし、どこを見てもぼやけている」という言い方をしたと記憶しています。この先生に3軒目の眼科医の知識があれば、ピンときたんじゃないかと思うのですが、「どうかな~」と糖尿病との関連を見いだせない様子だったので、私も関係ないのかと結論づけました。
先生、私はごく稀なケースなのですか? 専門医だったら、知っていて欲しかったです。この時、原因がわからないから、よけいに急に目が見えなくなったことへの恐怖が倍増しました。
今、糖尿病と関連していたとわかり、ほっとしています。それに視力もかつてのレベルまで回復したので不安はなくなりました。
最後に良心的なJINSのお話をひとつ
JINSの眼鏡は半年以内であれば、レンズの交換が可能です。私のようにレンズが合わない場合を想定してのことだと思います。
最初に眼鏡を作った時は、通常のフレームとレンズで8,000円、そこに遠近両用レンズにするためプラス5,000円、ブルーライトカット(25%)も追加してプラス5,000円。トータル税込みで19,800円を支払いました。
今回、新しい処方箋でレンズの変更をお願いしたのですが、遠の方は不要になり、書類を読む時にかけることも多いので、色がついて少し暗くなるブルーライトカットもやめにしました。
するとなんと、どちらも返金してくれたんです。100%こっちの都合なのに、税込み11,000円が戻ってきました。
「えーーー、3か月も使った後に返金してもらえるなんて思っていませんでした。なんていいお店なの!」と思わず口にしてしまったほど嬉しかったです。
1軒目、2軒目の眼科医への怒りをほんの少ししずめてくれる出来事でした。
とにもかくにも、急に目が見えなくなったら、病院には行ったほうがいいと思いますが、糖尿病を患っておられる方は、眼鏡を作るのは少し待ったほうがいいかもしれません。
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