糖尿病の診断を受けた2020年の9月以前、病気のせいだとは思わずに、気持ちが欲するままに毎日5リットルぐらいの水分をとっていました。特に味がしっかりとついた甘いジュースが飲みたくなったのですが(これも病気のせい)、さすがに5リットルのジュースはダメだと自分に言い聞かせ、炭酸水をメインに、自分へのご褒美的にファンタグレープ(子供時代から大のお気に入り)を間にはさんだり、ゼロカロリーの缶のサイダー(甘さはある)を飲んだりしていました。
そんな時に我が家のすぐそばの自販機で、トマトジュースが売られているのを見つけ、試しに買って飲んでみたら、なんとも美味しいではないですか!
知らない間にトマトジュースが抜群に美味しくなっていた
トマトジュースは極端に低カロリーというわけではないので、妄想というか、錯覚でしかないですが、トマトは野菜だからどれだけ飲んでも体にいい気がしますよね。
目の前がぱぁっと明るくなりました。糖尿病の方はご経験されていると思いますが、飲んでも飲んでものどの渇きが癒されないのは本当に辛いです。しかも味のない炭酸水で得られる満足感はわずかで、やはりガツンと甘いジュースなどを飲まないと癒されません。
それこそ何十年振りかに買ったトマトジュースでしたが、「最近のトマトジュースはこんなに美味しくなってるの?」と感動し、そこから冷蔵庫にその缶のトマトジュースを常に入れておくようになりました。
美味しいトマトジュースを求めて味比べ10種
前置きが長くなってしまいました。
それがきっかけで、おそらく他のトマトジュースも美味しくなっているに違いないと思い、毎日がぶ飲みするにはどのトマトジュースが最適か、飲み比べようと思いました。近所で買えるものを片っ端から買い集めたのが、これから紹介する10種類です。
栄養価などのデータと味の感想などをご紹介したいと思いますので、トマトジュース好きの方の参考にしていただけますと幸いです。
ちなみに、私自身はインスリン療法を始めたら、みるみるうちに(それこそ3、4日のうちに)、水分への欲求がなくなり、飲み比べをする前に、普通に1日2,3杯のお茶を飲むだけで気が済むようになりました(インスリンの力ってすごいですよね!)。
だから、あれから半年ほどそのまま放置してしまっていたのですが、賞味期限が迫ってきたので慌てて手をつけた次第です。
ミルクボーイが言っていた得意分野だけで作った栄養素の5角形はトマトジュースでも同じ
各商品の栄養成分表を見ると、缶の2種類だけが、栄養成分に糖質/糖類を表示していないことがわかります。
M-1チャンピオンのミルクボーイは、コーンフレークの箱に描かれている栄養成分の5角形は、コーンフレークの得意分野だけで作っているからあれほど大きな5角形になると言っていましたが、この缶ジュースも消費者の注意を引きたくない糖はわざと成分表に入れず、まさに得意分野だけを表示しているってことでしょうか。このあたりの記載方法にお国の決まりはないのでしょうか。
原材料名のほうに果糖の記載があったのでわかりましたが、栄養成分表や缶のデザインだけを見ると、「トマト何個分がぎゅっと詰まった」みたいな体にいい印象を持ちます。これはある種のマインドコントロールですね。
野菜ではなくジュース的という意味では、缶の2種類は飲みやすさ抜群でしたから、「良薬は口に苦し」の逆で、美味しいものはやはり飲みやすくするために色々入っていると考えるのが妥当かなという気がします。
あくまでも私の主観ですが、数十年前のトマトジュースは、酸っぱいし青臭いしで、まさにウォッカと共にカクテルのブラッディマリーを作る時を除いて、超健康志向の人しか飲まなかったのですが、この飲み比べで、トマトジュースが本当に美味しくなったと思いました。
ぜひ皆さんのお気に入りも見つけてください。
① さらさら毎日おいしくトマト(350g缶, バヤリース)
② すっきりしたトマト(350g缶, サントリー )
③ カゴメトマトジュース食塩無添加(200ml紙パック, カゴメ)
④ 理想のトマト(200ml紙パック, 伊藤園)
⑤ あまいトマトGABA(195ml紙パック, カゴメ)
⑥ 熟トマト(900gペットボトル, 伊藤園)
⑦ リコピンリッチ(900gペットボトル, デルモンテ)
⑧ オーガニックトマトジュース(900gペットボトル, イオン/製造:デルモンテ)
⑨ みなさまのお墨付き 完熟トマトジュース(720mlペットボトル, 西友)
⑩ 濃厚リコピン(720mlペットボトル, カゴメ)
<栄養成分表比較 100mlあたり>
<注意>
※①②は栄養成分は100gあたりと表記されていますが、一般的な350ml缶のサイズで、容量は350gと書かれているので、100g=100mlとしました。
※どの商品も脂質を栄養成分表に記載していますが、どれも0なので表に含めませんでした。
※はっきりと食塩が添加されていると明記されているのは①②⑨のみ。それ以外はトマト由来とあったり、ナトリウムの中の食塩相当量という表記がされているのもありましたので、単純には比較できないかもしれません。詳しくは各商品の栄養成分表でご確認ください。
※⑨の西友のものは商品ラベルに「リコピンたっぷり」と書かれていますが、他社と比較して郡を抜いて多く含まれているわけではありません。ある程度含まれてさえいれば、「表示に偽りあり」とはならないのでしょうね。ある意味、言ったもの勝ちなのかもしれません。
※GABAは人間の体内にも存在するアミノ酸の一種で、ストレスや緊張を軽減したり、血圧を下げる効果があるようです。GABA入りを大きくアピールしているのは⑤⑥の2つで、含有量としては⑤のほうがかなり多いようです。
① さらさら毎日おいしくトマト(350g缶, バヤリース)
絞って液体だけをとった感じ。酸味はわずかでちょっと甘味が強いが、果汁だけなのでさっぱり感はある。すっきりしたトマトは1個分なのに対し、こちらはトマト1.8個分 レモン風味はわずか。
② すっきりしたトマト(350g缶, サントリー )
レモン果汁の味をしっかり感じ、トマトくささがさわやかに変換されていて飲みやすい。純粋にトマトの味を求める人は逆に嫌かも。甘さと酸味のバランスもいいほうだと思うが、個人的にはもう気持ち酸味が欲しい。
③ カゴメトマトジュース食塩無添加(200ml紙パック, カゴメ)
甘すぎず酸っぱすぎず飲みやすい 後味はさっぱり。
④ 理想のトマト(200ml紙パック, 伊藤園)
甘さと酸味のバランスがよく美味しい。濃厚さもあるので満足度が高い。さっぱり感を求める人には向かないかも。
⑤ あまいトマトGABA(195ml紙パック, カゴメ)
もはやトマトらしさがなく、トマトジュースが飲みたいという欲求は満たしてくれない。機能性表示食品だし、まずいわけじゃないので、ストレス軽減に役立つなら、薬代わりと思って飲むならいいけど。甘けりゃいいってもんじゃない気がする。
⑥ 熟トマト(900gペットボトル, 伊藤園)
トマトそのものを味つけなしで食べている感じ。丸ごとジューサーにかけて、少し煮詰めたらこんな感じになりそう。美味しく飲むには少し塩分があったほうがいい気がするけど、食塩不使用がウリっぽいのでこのままでいいか。
⑦ リコピンリッチ(900gペットボトル, デルモンテ)
ジューサーにかけたトマトを煮詰めて濃縮した感じだが、伊藤園の熟トマトよりさらに濃度が高い。スープのような濃さで噛みながら飲む感じ。ただ、ちょっと薬臭い気がする。熟トマトのほうが自然にトマトだけの味に感じる。
⑧ オーガニックトマトジュース(900gペットボトル, イオン/製造:デルモンテ)
トマトをそのままミキサーにかけたらこうなるかなといった感じ。適度な酸味が体にいいものを飲んでいる気分にさせてくれる。でも酸っぱすぎないので十分美味しい。
⑨ みなさまのお墨付き 完熟トマトジュース(720mlペットボトル, 西友)
かなり酸味がある。ペットボトル組では珍しく食塩が添加されている。変に甘さを強調していないので、生のトマトに塩をふりかけて食べた感じそのまま。お酒と割ったりするのに最適。
⑩ 濃厚リコピン(720mlペットボトル, カゴメ)
甘さと酸味のバランスがよく、美味しくて飲みやすい。濃厚なのでさっぱり感はないが、スープ代わりに食事と一緒に飲むといいかも。
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