no. 12 “expect to~”
「~になりそう」

100%ネイティブの英語

100%ネイティブの英語 no. 12
“expect to”
「~になりそう」

“expect”という単語,辞書を引くと「~を期待する」とか「~を当然と思う」という訳語が最初に紹介されています。

たとえば
“I expect you to come at 9”
とした場合,”expect”の意味が「期待する」だと考えたら,「明日9時にお越し頂けるのを(期待して)お待ちしています」ぐらいの意味かと思いきや,「明日の9時に絶対に来てくださいね。来なかったら承知しませんよ」ぐらいの言い方になるらしいのです。

「~を当然だと思う」という解釈を当てはめ,「来て当然でしょ!」というニュアンスになるのだと思います。
言うまでもなく言われた本人はカチンときますよね。

このように失礼な言い方になると知って以来,“expect”のニュアンスがつかめずに,私個人としてはなかなか使いにくい単語でした。

でもネイティブとのやり取りを通して,最近,気づいたぴったりの意味がありました。
「~になりそうだと思う」とか「~を想定する」という解釈です。

あるネイティブから受け取った次のメールが良い例だと思います。

“I will certainly let you know if I expect to be busy”.
「訳:忙しくなりそうなら絶対にお知らせしますね」

“if I expect to ~「そうなることが予想できたら」という意味ですね。
いつもお仕事をお願いしているネイティブからのメールだったのですが,忙しくなると仕事を引き受けられなくなるから,忙しくなると予測できたら早めに知らせると言ってくれているのです。

しかも自分自身の状況について“expect”しているので,相手に不快な思いをさせる心配はありません。

何かを期待する時に使って相手をカチンとさせないためにも,この単語の使い方に慣れるまでは,自分自身について言う時だけ使うというのも,問題回避策としてはいいかもしれません。

日本人(少なくとも私)は「expect = ~を期待する」の呪縛から解放されるべきだと思います!

「~になるんじゃないかと思う」→「うんうん,絶対にそうなると思う」→「そうなることを期待する」と日本語訳を誰かがポジジティブに発展させて,「~を期待する」という解釈が定訳になってしまったのかもしれません (私の勝手な仮説です)。
でもやっぱり「期待する」というのはちょっと違う気がするのですよねぇぇ。

それに“expect”が使われている英語フレーズを見た時に,「~を期待する/~を当然だと思う」の意味で読むより,意外に「~になりそう/~になるんじゃないかと想定する」を当てはめたほうが自然に受け止められるものが多くあります。

ちなみに,上記のカチンの例ですが,“I will be expecting you at 9”とすると問題ないらしいです。
先に紹介した“I expect you to come at 9”に対し,なぜこっちの表現だったら失礼でなくなるのか,なんとなくわかるのですが、うまく言葉では説明できません。難しい‥‥。

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