猫の大腸腺癌① 病理検査の結果、末期の大腸腺癌だと判明しました

元気だったころの愛猫 うちの猫

あぁ。。。やっぱりか

前回,内視鏡検査は全身麻酔のリスクを考えて取りやめとなり,麻酔なしで少量とってもらった組織の検査待ちと書きました。

あれからほどなくして検査結果は来ましたが,なかなかブログに書く元気も出ず,少し放置してしまいました。

内視鏡検査前の事前検査でやったレントゲンと超音波検査の段階で,おそらく,ほぼ間違いなく大腸腺癌と言われていたのですが、病理検査の結果,やはり大腸腺癌という結果が出ました。

もしかしたら残された時間は1か月ぐらい,がんばったとしても数か月ぐらいかも、とも。

平均寿命より長生きしてくれているし,何年もしないうちに,その時は来るかもしれないと思ってはいましたが,あぁ,それが来たのかと,やっぱりその時は来るんだと,うちの子だけは20歳超えもアリかもなんていうのは,やっぱり幻想なんだなぁ。

悪性の末期癌、治療は何もできない、対処療法、つまりは終末期医療しかできない

ブログを書く理由は人によって様々で,自分の想いを吐露する場だったり,収益を目的の方もおられるでしょうが,私は仕事でもプライベートでも調べものにネットを利用することが多く,実際,公的機関や各種団体のものに限らず,個人の方のブログ記事からもたくさんの情報をいただき,本当に助かっているので,逆に私が得た情報や体験も誰かの参考になるかもしれないという思いで書いています。
(※google adsenseは設定していますが,収益が出るほどじゃないです‥‥)

しかし,うちの愛猫の大腸腺癌,治療の方針がたてられる段階であれば,他の猫様の参考にしてもらえることがあるかもしれませんが,残念ながら,すでに他の臓器にも転移していて,手の施しようがない状態でした。
なので,こんな治療をしました,あんな薬を試しました,という情報は提供できません‥。

しかしながら,先生から言われたこと,愛猫の様子などを伝えるのは,終末期医療という点で参考にしてもらえるかもしれません。

リアルタイムではお伝えできないと思いますが,少しずつ書いていきたいと思います。
どうぞ引き続き,よろしくお願い申しあげます。

ウンチの通り道である大腸のシコリの巨大化は、ウンチを出せなくなるということ

というわけで,愛猫の状態ですが,大腸に大きなシコリができていて,ウンチの通り道を狭くしています。
毎日吐いていたのは,ウンチを出すためにお腹に力を入れて頑張った結果,気持ち悪くなったからだと思われます。
この先,シコリがさらに大きくなって,ウンチを全く通せなくなったら,ウンチが逆流して口から吐く事態になる可能性もあるそうです。

そうなった時に何ができるのか?というと,癌をとる手術はもう不可能らしいので,ウンチを取り出す手術をするしかないそうです。
とはいえ,先生のお話だと,その手術をするためには,内視鏡検査よりもっと長時間にわたって全身麻酔をする必要があるらしく,全身麻酔のリスクが高いと判断されて内視鏡検査をとりやめにしたうちの愛猫が,そんな手術を受けられるはずがありません。

さらに,さらに,仮にその手術ができたとしたところで,うちの愛猫の状態なら,手術の翌日とか1週間とかで亡くなる可能性も十分にある,と言われました。

これはもう「手術はあきらめろ」と言われているようなものですよね。

その手術代はおそらく70~80万はかかるそうです。
恥ずかしながら,25万の内視鏡検査でビビる私には,もともと手が出せない手術でした。

「どの程度の治療を希望するのか?」って聞かれる現実

内視鏡検査を予定していた二次病院では,受付を済ませた後に,問診票の記入を求められたのですが,その中に,治療方針について,どの程度の治療を希望するのかという質問がありました。

「バカなことを聞くな! 助かる可能性があるなら何でもやってほしいに決まってるだろ!」と書きたかったですが,私は,やれることは何でもやってほしいが,治療費が高額すぎると払えない可能性があると正直に書きました。

なんか「サァ――」と冷静にならざるをえない質問でしたが,このような質問は動物ならではなんでしょうか。
選択肢の中に「治療は不要で,検査結果だけを教えてほしい」というのもあった気がするので,治療は別の病院でと考える人もいるのかもしれませんね。

一次病院で3回も超音波検査を受けてわからなかった大腸腺癌。高くてもやはり二次病院で見てもらうべきと実感しました

結果的に二次病院で診てもらって良かったです。
レントゲンと超音波検査というのは,正直,地元のかかりつけい医でやってもらった検査と同じです。
この2か月ぐらいの間に,かかりつけ医で3回も超音波検査をしてもらいました。
前の病院の時から考えると,春すぎから半年ほどの間に4回超音波検査を受けたことになります。
しかし,しかし,しかし,一度たりとも,大腸の異常を指摘されたことがありません。

でもかかりつけ医が悪いと非難するつもりはありません。
おそらく一次病院というのはどこもその程度なのだろうという気がするのです。
超音波画像も見せてもらいましたが,かかりつけ医で見たものとは全然違う鮮明な画像でした。

この二次病院の先生に,かかりつけ医で3回も超音波検査を受けたのにわからなかったと言ってみたら,「うちは他よりは良い機器を使っているとは思います」とおっしゃいました。
あと,医師たちに画像を正確に読み取れる経験値があるとかも重要なんだと思います。
日帰りの内視鏡検査に25万!と、当初はぼったくりみたいに感じてしまいましたが、結果的に、心から二次病院で見てもらって良かったと思います。
それがなかったら、いまだに原因不明で吐く状態で吐き止めを飲むだけの日々を過ごしていたと思うのです。

それに二次病院での検査をすすめてくれたのは、かかりつけの一次病院なので、この一次病院も良心的だと感謝しています。

詳しい検査ができる環境ではないのに、プライドなのかなんなのか、自分の病院だけでなんとかしようとして、二次病院を紹介してくれないような一次病院もあるそうなので、私はよい病院に出会ったのだと思います。

甘味のあるラクツロースでお腹をキュルキュル鳴かせて、今大切なのはやわらかウンチ

治療ができる段階は過ぎてしまっている今,やれることは対処療法しかありません。
ひとまず前回のブログでも書いた通り,ウンチをできるだけスムーズに出すため,ラクツロースという甘味のあるシロップの下剤を出してもらいました。

もしかしてゆるくなりすぎて,部屋を汚したりすることになるかも,と言われましたが,先生から聞いた許容量の最大量(1回3ml,朝晩2回)を飲ませても,少し軟らかくなったかな?どうかな?と見た目ではほとんどわからない程度にしかきいてないようです。
ただ,1日2回ウンチをしたり,何よりも吐かなくなったので,効果はあったのだと思います。

あと,下痢必至と思うほどに,腸はしっかりキュルキュルと鳴ります。
お腹に耳を当てて,キュルキュルを聞くのは,小さな楽しみとなりました。
「やわらかいウンチ~,やわらかいウンチ~」と呪文を唱えつつ‥‥。

下剤を飲ませて,お腹がキュルキュルする音を聞くのが楽しみって,見ようによってはけっこうな鬼畜ですね、私。
でも今の愛猫に下剤は必需品だし、お腹のキュルキュルがうんちをやわらかくする音と受け止めると、これは幸せの音なんですよーーー

あと,プレドニンというステロイド剤,胃の内側を守るガスターも処方されました。
うちの愛猫の状態までくるとという意味だと思いますが,ステロイドは癌にはきかないけど,周辺の炎症とかを抑える効果は多少あると思うので,ウンチの通り道を楽にする手助けにはなるかもしれないそうです。「かも」ですから、これもきやすめ程度なのだろうと思います。
そしてガスターは強いお薬とセットで出す胃薬のようなもののようです。

かかりつけ医で出されていた消化器の機能改善のお薬は,もう飲む必要なしとなりました。

二次病院での医療費

二次病院でかかった医療費(内視鏡検査は取りやめになりましたが,検査も種類が多かったので,それなりに高額です)

消化器科初診料  10,000
採血料  1,153
全血球検査  2,830
血液化学 1項目  8,896
電解質  1,153
SAA  2,000
凝固セットC (CA5項目)  4,192
猫膵特異的リパーゼ(Spec f PL)  7,000
【新】X線撮影料 (1枚) 10kg以下  12,500
超音波検査(初診胸腹部スクリーニング)  16,000
大腸内視鏡(無麻酔)  5,000
病理組織検査  16,000
皮下注射/経留置針注射  556
皮下補液( 250ml以下)  2,200
セレニア注(0.3 ml)  375.3 

処方料 (14日以内)  1,980
プレドニン 5ml 分量5  290
ガスター 10ml 分量3  318
ラクツロース 100ml 分量0.6  1,200 

消費税(薬代込み) 9,364 

合計 103,007円

           (つづく)

猫の大腸腺癌②
猫の大腸腺癌③
猫の大腸腺癌④

コメント

  1. TERU より:

    平均寿命を超えたらいいってわけではないので、
    やはり残りの期限を決められると辛いですよね。

    対症療法しかないのは切ないですが、
    でも、してあげられる事はあると思うんです。

    どの程度の治療を希望するのか。
    わたしもリンパ腫の子の抗がん剤治療前に聞かれました。
    でも、これは特にガン治療では人間でも聞かれると思います。
    人間の家族だって、湯水のように治療にお金かけられる。
    ってわけでもないですしね。

    二次病院だと特に、家から遠い事が多いでしょ?
    なので連携して治療自体は掛かりつけでしてくれたりしますね。

    ohraka様の行った一次病院、あの一言はちょっとって感じですが、
    良心的だと思います。

    これから猫様が辛くありませんように。
    ごはんが美味しく食べられますように。
    ちゃんとうんちが無事出てくれますように。

    祈る事しかできませんが、祈ってます。

    • ohraka より:

      TERU様
      いつも温かいコメントありがとうございます。

      うんうん,だんだんとうちのかかりつけ医は良いと思うようになってきました。

      内視鏡検査を受ける予定だった二次病院ですが,
      実はかかりつけの先生も当日現場に行ってくれていて,
      お尻からカメラを入れて組織をとる時,
      その場でお手伝いをしてくださったそうです。
      「表に顔は出さなかったけど,気になったので向こうに行ってたんです」と。
      そうしようと思ってくださったのも嬉しいですし,
      両方の病院がうまく連携とれているから,それが可能なのだろうと思います。

      今はプライベートな時間のほぼすべてを愛猫と一緒に過ごしていますが,
      前にTERU様がおっしゃっていたように,
      愛猫のお世話の時間でありながら,
      私が心の準備をする時間でもあると実感しつつあります。

      ぐぐっと寒くなってきました。
      猫は冬の必需品。
      向こうも人間は冬の必需品と思ってるはず。
      冬だけ自発的にお布団に入ってきますから。
      うちの具合の悪い愛猫でさえ,枕元にやってきてくれます。
      お互いに温め合ってぬくぬく。
      TERU様も猫様ともどもどうぞご自愛ください。

      いつもありがとうございます。
      Ohraka

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