私の可愛い可愛い愛猫は2022年12月のはじめに旅立ちました。
ご参考になればと思い、闘病中の体験談を引き続きお伝えいたします。
もう見守ることしかできないとわかってしばらくした頃,病院で脱水がかなり進行していると言われました。
首の後ろをつまんで持ち上げて離す
この時,先生に教えてもらったのですが,猫の脱水を確認できる方法があります。
首の後ろあたりをつまんで持ちあげて離した時に,持ち上げた部分がすぐに元の位置に戻るかどうかを見るのだそうです。
健康なら,手を離して1秒程度で元の位置に戻りますが,脱水が進むと,時間がかかったり,全く元の位置に戻らなかったりするそうです。
トップ画像を見てください。
自宅で愛猫の首の後ろを持ち上げて,わかりやすくちょっとひねってみました。
ご覧の通り,ひねった状態のまま止まってしまいました。
もちろんかなり痩せているせいもあるのですが,持ち上げたら,ほとんど持ち上がったままです。
猫も人間と同じで,脱水症状になると,口が渇くだけじゃなく,体がだるくなって,意識もぼーっとしてくるそうです。
私は糖尿病だとわかる前に,お水を飲んでも飲んでも癒されない状態を体験しているので,口が渇く辛さはよくわかります。
糖尿病の場合は血中の高くなった糖度を薄めて下げるために,体が水分を欲するのだそうですが,それと同じではないにしろ,体が水分を求める状態は辛いはずです。
脱水状態でも、自分からお水を積極的には飲まない
しかしながら,この時,気づいたのですが,体が脱水状態でも,本人は用意されているお水を積極的に飲むわけじゃないということです。
この頃はすでに自分からはご飯を食べなくなっていましたが,それでもたまに部屋の中をウロチョロする程度のことはしていたので,水分を求めていたなら,自分でお水を飲んだと思うのですが,準備してあったお水の器に自分から向かうことはほとんどありませんでした。
病気のせいで,感覚が鈍くなっていたのでしょうか。
理由は今もわかりません。
とにかく,強制給餌をする時に,ご飯とお水を交互に口の中に入れて,努めてたくさんお水を飲ませるようにしました。
でも1回の食事で飲ませられる水分は15mlが限界で,それ以上飲ませようとすると,吐いてしまいました。
※一気に飲める量ではないです。食事の時に何回にも分けて口に注入した合計量が15ml程度。少ないですよね。
病気が判明する前の吐きとは違い,まさに今ノドを通り過ぎたものがそのまま逆流する感じで吐くのです。
私も少しずつ愛猫が1回に摂取できる量を把握していった次第です(あげ過ぎて,何回も吐かせてごめんよー。ずっと愛してるよー)
ぴたっとウンチをしなくなった
ほぼ同じ時期に,別の心配事もありました。
二次病院でウンチを軟らかくするラクツロース(下剤シロップ)を出してもらって,最初は順調に出ていたウンチが,だんだん出なくなって,ある日を境にまったく出なくなったのです。
大腸腺癌が判明してすぐに,トイレの様子を見守れるように,屋根のないタイプのトイレに買い替えました。
仕事で留守にしている時を除き,トイレに入った時はしっかり観察するようにしていたのですが,どうやら愛猫はウンチをしたいと全く感じていないようで,いつもオシッコだけしてすぐに出てくるようになりました。
便意をまったく催さないのか,トイレに長くとどまること自体がほぼなくなったのです。
一番の心配事は,大腸腺癌,つまりウンチの通り道にできたシコリが大きくなって,完全に遮断してしまったのではないかということです。
3日ほど連続でウンチをしなくなった時に,病院で超音波検査をしてもらいました。すると,シコリのある位置ではなく,ほとんどお尻の出口に近い場所で,ウンチがたまっているのがわかりました。
シコリによる遮断じゃないとわかり,ちょっと安心したものの,じゃあなぜ出さないのかわかりません。
先生によると,理由ははっきりわからないけど,大腸のシコリで常に違和感があるはずだから,便意の感覚がわからなくなっているのかもしれないと。
その時,先生が指をつっこんで,ウンチをかき出してくれたのですが,先生が上から指で押しても,まったくへこまないぐらい固くてカチコチでした。
ラクツロースは水分を腸に運んでウンチを軟らかくするシロップなのに,なんでこんなにカチコミなの?というのが正直な疑問。
その時,先生からは,飲ませるシロップの量を増やして,1回 5mlぐらいでもOKと言われたのですが,体重2キロちょっとの猫に,1回 5mlの量を朝晩2回,計10ml飲ませて果たして本当に大丈夫なの?と心配になりました。
ラクツロースは人間用のミルクオリゴ糖と同じらしい
このシロップがどんなものなのか調べてわかったのですが,同じ成分のものが人間用にも販売されています。
人間用に商品化されているものと猫用のものの成分含有量を比較した方によると,ほぼ同じだそうです。
一般にミルクオリゴ糖と呼ばれるものですが,ラクチュロースと併記されています。
この商品は病院で出してもらうシロップよりかなり安く購入できるので,多くの方が猫用ラクツロースの代用として,この人間用ミルクオリゴ糖を猫様に飲ませていることも知りました。
実は,飲ませる量を増やした方がいいと先生から言われた後,私も買いました。
でもこれ,人間でさえ,1日に小さじ1杯程度(つまり5mlですよね)と指示されているのに,猫に10mlっていいのでしょうか。
私は,糖尿病のお薬を飲み始めてから便秘がちなので,試しに私自身も人間用のミルクオリゴ糖を数日飲んでみたのですが,小さじ1杯はもちろん,2杯でも3杯でもまったく効いている実感はありませんでした。
うんともすんともな感じを体験し,これなら猫に10mlもありなのかなぁと思い,愛猫にも飲ませる量を増やしたのですが(ちゃんと猫用のほうです),これが本当にまったくやっぱり効果が出ない。
相変わらず便意を感じている様子はなく,亡くなるまで最後の3週間程度は,病院でウンチをかき出してもらうだけで,自分では一切しませんでした。
2次病院で初めてシロップを出してもらった直後は,毎日ウンチをしてくれていたのに,なぜこんなにも効果がなくなったのか?
飲み過ぎて効かなくなってしまったのか?
だからといって,やみくもに飲む量を増やしていいのか?
下剤の効果を発揮させるためにはまずは補水
たまたま補液の予約をした日が担当の先生が不在の日で,別の先生の診療を受けるチャンスがあったので,その先生にこの疑問をぶつけてみました。
その先生曰く,あまりに体の脱水がひどいので,得た水分は体が先に吸収してしまい,腸に回す余裕がない状態だと思われると。
シロップは腸に水分を集める役割をするけど,その効果を出せるほどの水分が,そもそも体内にない状態だから,今はとにもかくにも体に十分な水分を行きわたらせることが最優先だと思われる。
なるほど,ちょっと考えたら,すごく当たり前のことですが,なんかすごく納得しました。
お話を聞いて,やみくもにシロップの量を増やしても意味がないと感じました。
その日から,先生には言わずに私判断で,シロップは通常量に戻し,お水を与える頻度をさらに増やしました。
やはり獣医師によって,話す内容が多少違うんですよね。いつもと違う角度からのお話を聞けるという点で,たまに違う先生とお話するのは有意義だと思いました。
結論から言うと,その後,お水を口から飲ませるだけではなく,補液の頻度を増やしたこともあり,ウンチはかなり軟らかくなりました。
ただ,再度,便意を催すことはなかったようで,そのまま最後まで自分でウンチをすることはなかったです。
胃腸などにシコリのある子には絶対にマッサージはしない
あっそうそう,ウンチが出ないからといっても,うちのようにシコリがある子の場合は,下半身のマッサージはリスクが高いので,絶対にやらないようにと言われました。
シコリの種類や状態によっては、腸内で破裂したり、刺激を与えることで取り返しのつかないことになるかもしれないそうです。
近いうちに自宅で補液をしたお話をさせていただきたいと思っています。
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