自分でご飯を食べられなくなった猫様におすすめ。缶詰と液体の療養食2種類

クリティカルリキッド うちの猫

私の可愛い可愛い愛猫は2022年12月のはじめに旅立ちました。
ご参考になればと思い、闘病中の体験談を引き続きお伝えいたします。

やわらかいペースト状でシリンジにも入れやすい「a/d缶」

大腸腺癌だった我が家の愛猫は,亡くなる数か月前から食欲が低下し,食べたり食べなかったり,食べてもほんの少しという状態が続いた後,まったく何も食べなくなりました。

そこでシリンジで無理やり口の中にご飯を注入して食べさせる強制給餌に踏み切りました。

この頃,食べさせていたご飯が「a/d缶 回復期ケア」という缶詰です。

かかりつけ医のおすすめで、病院で出してもらいました。

猫の療養食a/d缶

ペースト状のご飯は他にもたくさんあると思いますが,このa/d缶は水分が多いのかやわらかくて,猫様が噛まずに飲み込んでも大丈夫だと思います。
匂いもよくて,食べ物に対してほぼ興味がない状態だった愛猫が,この缶詰を初めて開けた時は,鼻をクンクンと動かしているのを目撃しました。

猫の療養食a/d缶
a/d缶

シリンジにも入れやすかったです。
やわらかいとはいえ,先から吸い取るのはさすがに無理なのですが,シリンジの後ろからスプーンなどで押すと簡単に入ります。

猫の療養食a/d缶

最初の頃は本人もまだ体力が残っていたのか,口の中に注入したものをコクンと飲み込んでくれることも多かったです。
それ以外のご飯にまったく興味を示さず,全身で拒否られる中で,このa/d缶だけは,多少は食べてくれて,すごく嬉しかった記憶があります。

でも,そんな日は長くは続かず‥‥。

せっかく口の中に入れても,舌と歯を使ってむにゅーと出す

次の画像を見てください。

強制給餌で口にまわりがご飯だらけの猫
口のまわりにご飯がついちゃって

口のまわりが茶色くなっているのは,ご飯がついているからです(首をしめているように見えますが、もちろんしめてません。軽く支えているだけです)。

シリンジでご飯をあげるのは,おとなしくしてくれる猫様相手ならさほど難しくないですが,うちの愛猫は全身で拒否し,顔を右へ左へと激しく振って,私が差し出すシリンジを避けようとしました。

それでも時間の経過と共に私のほうも多少は与え方に慣れて,後半は汚さずにきれいに口の中への注入に成功することもしばしば。
なのに,なのに,口のまわりにこれほどのご飯がついてしまうのです。
つまり,いったん口の中にきれいに注入されたご飯を,本人が舌や歯を使ってむにゅーっと外に押し出し,結果,口のまわりがご飯だらけになるということです。

「a/d缶」をお水で割って液体状に

やわらかいとはいえ,固形だからむにゅーと出せるのであって,水分なら出さないかもと思い,脱水症状で水分も多く与える必要もあったので,a/d缶と同量のお水をミキサーにかけ,とろみのある液体状にして,シリンジであげてみました。

猫の療養食a/d缶

嫌がる態度は相変わらずですが,少しアゴを上に向けると,重力のおかげか,必然的に液体がノドのほうに流れていくので,本人も抵抗しきれずにコクンと飲み込んでくれることがわかりました。

いや、正直に言うと,ノドの奥をぴたっと閉めきるテクニックがあるのか,注入したら,そのまま歯の間から口の外にだらっと押し流す時もありました。
そのまま首のほうに流れ落ち,愛猫の白い毛がご飯色に染まり,本人はしれっとしていますが,私はティッシュでおさえて大騒ぎという事態になったことが何回かあります。
そういう時の愛猫は、上記の画像のように大きな目をしっかり開いて,まっすぐと私にメンチをきってくる感じだったので,かなり覚悟して,絶対に飲んでやるものか!という思いだったのかもしれません。

でも,たいていはノドの奥に流れていってくれました。

問題は同量のお水で割っているので,実際にa/d缶を食べている量は少なく,意図的にかなり大量に与えないと適切な食事量に到達しないことです。

あげすぎると吐くし,ここでもまた悩みました。

もっと早く知りたかった液体の総合栄養食クリティカルリキッド

液体なら飲むというか,ノドに流れ込んでくるから,逆らうひまもなく飲み込んでしまうようだと、かかりつけ医に話したら,次にすすめてくれたのが,ロイヤルカナンのクリティカルリキッドです。

ヨーグルトドリンクぐらいのとろみ

ヨーグルトドリンクぐらいのとろみで,うちの愛猫は体重が2kg程度まで落ちていたので,1日110mLが目安。
1日に何回かに分けて与えたら,1回あたりはそれほど多くないので,本人に与えるストレスも少なくすむように思います。

総合栄養食なので,これだけで必要な栄養がとれるそうです。これに変えてからは,強制給餌が本当に楽になりました。

クリティカルリキッド
フタの中央あたりの穴はシリンジ用

シリンジの先から吸い取れるので,準備も楽ですし,本人的には不本意かもしれませんが,飲ませやすかったです。

この液体療養食を病院で出してもらったのは,亡くなる1週間ほど前でした。
もうちょっと早くこのご飯の存在を知っていたら,もう少し穏やかに食事ができただろうし,もう少し長く体力を温存できたのかもと思ったりします。

でも、たぶん液体は最後の選択なんだろうなとも思います。

固形のものを食べる方が健康的な気がしますし、かかりつけ医も考えてくれていたのだろうと思います。

以上,病院でおすすめされて,私自身も良いと感じた療養食2種類をご紹介しました。

コメント

  1. TERU より:

    食べられなくなった時の高栄養ごはんの情報って、
    役立ちますよね。
    わたしも作成中(2020年から作成中w)ですが、
    奥が深くてまだ完成していませんw

    A/D缶は好き嫌いがあるようですが、
    食べてくれれば、栄養補給には助かりますよね。

    でも、これも食べられないとなると・・・
    クリティカルリキッドは知ってはいたのですが、
    飲ませるのは楽なんですね。
    わたしは鼻腔内リンパ腫の子には、
    シリンジじゃなく指ですくってあげていたので、
    完全な液体だと逆に難しいだろうなってのと、
    後、これ結構なお値段したので買わなかったです。
    (A/D缶もそこそこしますけどね)

    うちの子は甲状腺機能亢進症に続き、
    慢性腎臓疾患にもなってしまったようです。
    まだ数値的には初期で、症状的にも、
    おしっこが薄くなったりはしてないので、
    おそらく初期ですが。

    投薬苦手なのに薬が増えて大変ですw

    この先、補液が必要になってきたら、
    おーらか様の記事を参考にします!
    いや、でも無理そうw

    • おーらか管理人 より:

      TERU様

      コメントありがとうございました!

      猫様,亢進症だけじゃなく慢性腎臓疾患もですか。
      それは心配です。
      たしかまだ11歳ぐらいですよね。
      管理職になって,部下を従えて
      お仕事バリバリなさっているお年頃。
      体を悪くするのはまだ早いですよね。
      初期だというのが救いですが,
      お薬が増えるのは大変そうです。
      もしかして完治はしないのかもですが、
      猫様のためにも、TERU様のためにも
      少しでも良くなることをお祈りしております。

      2020年頃から高栄養ごはんの情報を収集されているとは!
      皆さん,欲しがる情報だと思います。
      フォーラムとか作って
      情報サイトにされてもいいのではないでしょうか。

      うちの子の体調が悪くなってから,
      比較的近場の大きなペットショップをめぐったのですが,
      それはそれはおしゃれで,
      ペットと暮らす楽しい毎日を想像させるグッズが
      山ほど置かれていましたが,
      私が欲しい療養食とか,
      体力がなくなった猫様が使いやすいトイレとか
      (うちの子はトイレに入る時にまたぐのが辛そうでした),
      そういうのをあまり扱っていないのですよね。
      元気な時だけ可愛がって,
      年をとったらポイする人たち向けのショップだわ!
      と思ったものです。

      なので、具合が悪くなった時の猫様に必要な情報は、
      前に教えていただいた二次病院のことも
      (ありがとうございました!),
      高栄養食や療養食のことも、
      ぜひとも皆様のためにお役立てくださったら,
      喜ぶ方が多いと思います。

      指ですくってご飯をあげるのは,私も何度も挑戦しましたが,
      2,3回に1回は噛まれ,たまに出血するぐらい強く噛まれ,
      私としてはめちゃくちゃハードルが高かったです。
      うちのと違い,TERU様の猫様は
      きっと穏やかなお猫柄なのだと思います。

      私は今も自宅に帰ったら,
      空間に向かって「ただいまぁー!」と言う日々ですが,
      私がいつまでも悲しんだら,愛猫も悲しがると思うので,
      「これはただ話しかけてるだけだし!」と開き直って
      元気にやっております。

      TERU様もどうぞご自愛ください。

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